内集団と外集団を知ろう!その具体例と必要な行動のコツを学ぶ

マインド

仕事をしていくうえでも、良い人間関係を構築していくうえでも心理学的な要素を理解していると役に立ちます。

営業や販促は心理学的な要素を踏まえた上でやると効果が大きく上がります。人間が「物を買う」ということの感情を利用していくこと。感情を知る事で的確に、嫌悪感なく買ってもらうことにつながります。

人間の心理は奥深いです。心理学を知る事で、相手がどう動くかを把握できます。心理学の中でも面白いのが内集団と外集団について。今回は内集団と外集団がどんなものか、それをどう活用していけばいいかまとめてみます。。

内集団と外集団

この内集団と外集団という言葉は、アメリカの社会学者ウィリアム・グラハム・サムナーが提唱したものです。世間で話題になる話を考えてみても、とても納得させられる考え方の1つです。

内集団とは

内集団(in-groups)とは以下となっています。

個人が自らをそれと同一視し、所属感を抱いている集団

外集団とは

外集団(out-groups)とは以下のことです。

外集団は、「他者」と感じられる集団で、競争心、対立感、敵意などの差し向けられる対象

コトバンク参照

内集団に対しては、所属感や愛着が生まれて、+の感情が生まれやすいのに対して、外集団には対抗心や敵意など-の感情を持ちやすいのが大きな特徴です。

個人的には、内集団=「俺ら」、外集団=「奴ら」という言葉でイメージできます。

「俺ら」に対しては、所属感があり、愛着もあるので、批判的にはならないし、行動や言動などに対しても擁護しがちです。対して「奴ら」には、敵意が向けられ、行動・言動に批判的になっていくという形になります。

内集団・外集団の具体例

たとえば、ニュースなどで何かの犯罪があった際、こういったことを言う人を見たことはないでしょうか。

Aさん「あんなことをする人じゃなかったのに・・・」

Bさん「あの人は昔から危ないことを起こすと思っていた・・・」

AさんとBさんでは言っていることが全く違っています。Aさんは犯罪者に対し、擁護の気持ちを表しており、Bさんは逆に犯罪者の人をそういう人だったと感じていた旨を述べています。

これが、内集団と外集団の違いです。

Aさんにとっては、犯罪者の人が内集団であって、身内だと思っています。そのため、あの人がそんなことするわけではない・あの人は良い人だったという意見を持ちます。

対して、Bさんにとっては、犯罪者の人が外集団なのです。犯罪者を他者と感じて、「俺たち」とは違う「奴ら」だと思っているわけです。そのため、奴はそのうち犯罪でも犯すような人間だという感情が生まれてくるのです。

 憲法改正への賛成・反対

もう一つ例を挙げましょう。政治的な例になってしまいますが、憲法改正への賛成論者と反対論者の対立もよい例かと思います。

憲法改正賛成の人からすれば、改正法案を出してほしいと考えます。改正賛成の政党が内集団であって、それに反対する党や憲法改正反対デモを行う人たちは外集団にあたります。

対して、憲法改正反対の人からすれば、反対デモを行う人たちが内集団で、改正法案を出そうとする党が外集団に当たります。

内集団に対しては、擁護の気持ちが生まれ、外集団に対しては敵意むき出しになるという感じです。内集団の人が間違ったことを言っても、「あまりそういうことは言わない方がいいよ」とか優しく諭すぐらいか、発言を無視することもあるでしょう。逆に外集団に対しては、「これが彼らの本心だ!許せない!」とかなり強い怒りを表したりします。

それがいいか悪いかという問題ではなく、人間の心理にはこのような内集団・外集団というものが生まれ、内集団は擁護する・仲間と思う傾向があり、外集団は批判し、敵意を持つ傾向があります。

周囲の人に自分を内集団してもらうことの重要性

さて、それらを踏まえた上で、内集団・外集団というのを活かすためにはどうすればいいのでしょうか。人間周りの人に嫌われたくはないと思うでしょう。

そのために何をすればいいかというと、周囲の人に自分を内集団だと思ってもらえばいいのです。自分を外集団と思われると、自分が行ったことに少しでも間違いがあればそれを非難されてしまいます。逆に、自分を内集団だと感じてもらえば、多少のミスもそれほど気にせず、むしろ擁護してもらうこともあるでしょう。

ビジネスにおける感覚も一緒です。周囲の人に自分や自社をどう感じてもらうかで、相手の対応が変わってきます。よく、電話セールスで何度も電話をかけてきたりする会社もありますが、決して良いとは思いません。なぜなら、何度も電話をかけてくることで外集団化してしまい、その結果、ちょっとのミスでもすぐに非難される・悪質なクレームにつながってしまうからです。

そうではなく、この人なら身内と同じくらい信頼できると相手が感じてくれれば、自分を内集団にいる人間だと思ってもらい、多少のミスは許してくれる関係になるでしょう。

そのためにも、どうやって信頼関係を作っていくかというのは大事です。何事もそうですが、一度きりで一気に信頼関係を築くことは無理です。徐々に「自分は身内ですよ」「自分はあなたの敵ではないですよ」と相手に伝えていくことが大事です。

出会ってすぐの状態は、特に内集団とか外集団とか感じてはいないと思います。ただ、「この人は味方かな?それとも敵かな?」と疑っている状態でもあるかと思います。その状態からいかに信頼を積み重ねていって内集団=味方の状態に持っていくかというのが大事になってきます。

内集団化させるためのうなづきや相槌

個人的にはそんなに良い人間ではないですし(笑)、初対面の対応というかファーストインプレッションは悪い方です。また、話も上手ではありません。だからこそ、人と出会う際は自分を内集団化してもらうことについて意識していました。

特に意識しているポイントはうなづきや相槌を打つ事です。話だけでなんとか内集団に入れてもらうのは難しいですが、うなづきや相槌を打つ事で、その人に対して自分は味方なんだよというアピールに繋がります。

重要なのは一気に味方だと思ってもらうことではないです。時間をかけてじっくりと味方だと感じてもらう・内集団に入れてもらいましょう。

少なくとも最初から色々と売り込みに行くことは外集団化に結び付きやすいです。いきなりの売り込みは絶対やめた方がいいです。相手が嫌がることはやらないというのは外集団化を防ぐ大前提になっているので、是非これは意識しておくといいかと思います。

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