イメージと事実の違いを意識!正しく理解するための情報リテラシーを身につけよう!

心理

人間は何か言葉を聞いた時やものを見た時に、何らかのイメージを持つものです。

例えば、関西人と言われてどんなイメージを持つでしょうか。

陽気、ノリが良い、ツッコミ、おばちゃん、値切る・・・などなど。

何かしらのイメージを持っているかと思います。

言葉だけでイメージを持っている場合もあれば、これまで会ってきた人や接してきた人によって、関西人というイメージを持っているかと思います。

イメージでよくあるのは見た目で判断されるというもの。見た目で、この人怖そうとか、優しそうとかイメージを持つことはよくあるでしょう。逆に、見た目のせいで誰から悪いイメージを持たれてしまったことがある人もいるかもしれません。

いずれにしてもイメージを持つ、というのは当たり前です。人と会話する時にもイメージで物事を判断していくことも多いですね。

イメージは作られるもの?

ただ、注意しないといけないのはイメージは事実とは異なります。正確に言えば、「イメージと事実は合っている部分ももちろんあるけど、全然違うことがたくさんある。」という感じでしょうか。

よく例に出されるのは、少年の凶悪犯罪について。昨今、昔では考えられなかった犯罪が増えていると思っている人もいるかと思います。「昔はこんな犯罪なかったのに今の日本はどうしてしまったんだ?」と感じてしまうというやつです。

でも実際に少年の凶悪犯罪を調べてみると、実は戦後の方が圧倒的に多かったというデータがあります。そもそも僕らの世代はキレる17歳と言われる世代です。確かに中学から高校くらいにかけて、凶悪な少年犯罪が多く報道されていた覚えがあります。そんな時代からはや20年も経っているわけで、当時から比べたら、今はそこまでの凶悪犯罪は少ないなと個人的に思います。

いずれにしてもイメージというのは、外部(友人などからの口コミ、テレビなどマスコミ報道など)から与えられるものと、自分自身の経験からもたらされることが多く、事実とは離れていることも多くあるわけです。

でも人間はイメージで話したがる

じゃあ、人は事実だけで話をするかと言われれば、そうではないです。事実だけで話した方が、間違いない情報でやりとりができる。なのになぜ人はイメージで話すのでしょうか?

1つには事実を調べるのがめんどくさいからというのがあります。そもそも人が話している噂レベルのもののをしっかりと事実を調べる、なんてとても面倒です。芸能人の噂とかなら調べようにも調べられないことがほとんどでしょう。人のうわさからイメージが作られることもありますが、調べられない・調べようもないので、そのままイメージで語ることがあります。

2つめには、そもそも「想像を働かせる」という行為自体がとても人間的なもので、imaginationがあるからこそ、人間だと言えます。「想像力豊かな人」という表現があります。とある絵を見て、感受性を働かせることなどは、人としての重要な能力でもあるかと思います。何かを見て、これはああじゃないか、こうじゃないかと考える・想像することは決して悪いことではないです。逆にそういった想像する力を身につけていくことが必要ともされています。

と考えると、イメージを持ち、それを話すことは人として感受性を高めることにもつながるので、決して悪いものではないでしょう。

また、共感というのもイメージで話すことに拍車をかけることになります。例えば以下のような会話。

「Aさんってさ、見た目けっこう派手な感じだけど、意外と静かな人だよね。」

「そうだよね。でもあーいう人こそ、家では亭主関白なイメージあるわ」

「それわかる!確かに亭主関白っぽいし。」

はい、これでAさんのイメージは亭主関白というもので共有されました。

会話の中で、それぞれが共感したことによって、事実とは異なるイメージが出来上がりましたね。ちなみに今回は人と人との会話でやりましたが、テレビなどでも同様です。自分が思っていたことやイメージしていたことが、テレビなどで同じように思っていたことをしると、それは世間の共通イメージだと思ってより周りに話してしまう、というのもありますね。

事実を調べろとまでは言わないけど一歩踏みとどまるのは大事

イメージというのは面白くもあり、人生を豊かにするものでもあります。しかし、場合によってはウソをまき散らすことにもなるわけです。イメージと事実が全く異なることもありますし、「20%くらいはその通りだけど、80%は違う」みたいに、一部合ってるけどその大半が異なっていることも生まれがちです。

以前に情報のシェアの話題でも書いていますが、やっぱりイメージで話す際にも、それでいいのか少しでいいから考えて、ぐっと留まることが大事なんだと思います。

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事実を調べろ、というのは言うのは簡単ですが、現実には難しいことも多いです。それでも多少なりとも調べた方がいいですが、100%調べるのは厳しいでしょう。だからこそ、イメージで語る前に、一歩踏みとどまる気持ちが大事になってくるでしょう。

正しく身につけておきたい情報リテラシー

逆に話を聞く側からすると、イメージで話している人については、あまり真に受けないことも大事になってきます。本当にそのイメージは事実と正しいのかを判断していく必要があります。

これはニュースなどテレビで流れてくる情報も同じです。残念ながら世の中には、客観的ではない情報が流れてきます。あるいは、コメンテーターなどが事実を知らず、イメージだけで話をしていることもあります。中には、事実を知っているのに、扇動目的でイメージを使い、世間の声を誘導させようとすることすらあります。

そもそも正しくない情報や意図的に誘導させるような発信は良くないです。ただ、そのような人は一定数出てきてしまいます。なので、聞く側がその情報は正しいものか、誤った結論になっていないか、途中論理が飛躍していないかなど、正しく情報を読み取る力が必要になります。

情報を適切に判断し、正しい情報を通じて判断する力、これを情報リテラシーと呼びます

現代には様々な情報があふれています。その中には正しいもの、正しくないものが入り混じっています。世の中を正しい情報だけにすることも大事ですが、完璧にするのは不可能でしょう。そうなると個人個人が情報リテラシーを向上させていくことが必要不可欠です。

情報リテラシーを向上するためには何が必要?

ではその情報リテラシーを向上させるには何が必要でしょうか。最も大事なことは、情報を真に受けないことです。先ほど一歩踏みとどまることが大事と書きました。これは情報を読み取る時にも重要です。

ニュースを見た時に、

「それって本当?」

「その結論って妥当なの?」

「それってそもそもダメなことなの?」

など、情報を真に受けるのではなく、少し疑いの目で見ていくことが望ましいでしょう。

また、もう一つとして、公式の情報を手に入れ、一次情報を確認するというのもとても大切です。どうしてもニュースを見ていると、それが正しいものと思います。ただ、公式情報を見るとその印象が変わるものもあります。ニュースはどうしても一部を切り取って使いがちです。切り取られた前後をみると印象が変わることがあります。そのため、元々となっている一次情報を探して、そこから情報を得ること。これが大事になります。

最後に

偉そうに書いていますが、私もイメージで物事を判断してしまいます。だからこそ、イメージで語ってしまう時には気をつけなければいけないと思っています。変なイメージをつけられて嫌なことも経験していますし、逆にそういったイメージの押し付けを過去、自分もやっていたんじゃないかとも思います。

事実だけで語るというのは大変です。そもそも事実とは何かというところにも色々なバイアスがかかってしまうわけで、事実だけを語ることは不可能に近いでしょう。ただ、少なくともイメージで語ることと事実を語ることは全然違うというのを頭に入れた上で生活していくことは最低限必要ですね。

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