「残業多くてさぁ」と修学旅行の「俺昨日寝てない」はどっちももう勘弁です

ビジネス

世の中では残業規制の流れが進んできました。結果的に残業がどこまで規制されるかはまだわからないけど、それでも以前よりは厳しくなってきているのは事実のようです。

個人的に聞いている話でも、やっぱり残業についてはかなり規制が増えてきているところが多いみたい。

特に大企業では、

残業による過労死 → 社会的信用の低下 

という流れを恐れているのか、○時以降は仕事しない、○時までに退出みたいな指示が出ているところが多くなっているみたいです。

本来は「人間らしい生活」を追求するために残業を規制するのがあるべき姿な気もしますが、ひとまずは「社会的信用を低下させないため」に残業規制する流れが定着していくような気もします。

とはいえ、本当に減らすべきはサービス残業の部分なので、結果持ち帰りの仕事増えることになってしまっただけにも終わりそうだし、これからまだまだ変えていくべきこと多いですよね、と思います。

残業好きを減らさないとダメだよ

まぁそんな規制の話はさておいて、そもそも考えておかないといけないのが、「世の中には一定数の残業好き」が存在するということです。

皆さんの周りにもいないですか??あの人、いつも残業しているよなぁという人。残業規制する際に意外と困るのがこういう人の存在です。残業=悪いから、残業規制していこうと思ってるのに、彼らの中では、残業=善っていう考えがあるんですよ。

ただ、ここでいう残業好きな人ってのもいくつかのパターンに分けられるかと思います。だいたいは以下の4つくらいに分けられるでしょう。

  • 生活残業のための残業好き
  • 家に帰ってもやることないからの残業好き
  • 「残業している俺、かっこいい」からの残業好き
  • とにかく仕事したくてたまらないから残業好き

1番多いのは、最初の生活残業のための残業好きパターンの人。これが圧倒的に多いかと思います。このパターンの人は、そこまで残業たくさんするわけではないけど、毎日1時間程度など残業する人。こういう人は残業そのものが好きなわけではなく、ただただお金のために残業する人です。その人にも生活がありますし、そもそも残業代込みで日頃のやりくりを行っている場合があります。大体、午前中はダラダラ過ごしていて、終業間際になって急に慌しく仕事している感じの人が多いですね笑。
まぁうまく回していけばこういった人は減らせるんですが、それは今回の話からずれるのでちょっと置いておきます。

2番目の、家に帰ってもやることないから残業するパターンも大企業では見るパターン。偏見に満ちたこと言いますが、おじさんに多いやつです笑。この辺りの大企業のおじさんになってくると、年功序列でそれなりのお金は持っているけど、すぐに家に帰ってもやることないし、とりあえず何かしら残ってやっている方です。退職後が多少心配になってきますが笑、まぁそこは置いときましょう。1番との違いはお金のためじゃないことです。意外とこれが厄介で、別に給料あげれば残業やめるってわけじゃないんですよね。別に何か趣味でも見つけてもらえると助かるパターンです。

3番目の「残業している俺、かっこいい」から残業するパターンはどちらかというと若い人に多いイメージ。社会人1年目、2年目くらいで多発しているやつです。何となく社会人になると、「自分は頑張ってるんだぜ!」と発信したい願望が出てくるかと思います。で、それを人に伝えたくても、仕事内容伝えられない。だから分かりやすい残業でお話するんですね。「残業○時間してるんだぜ」って言ったら、数値化できるので伝えやすいじゃないですか。で、俺頑張っている感も出るので、自己肯定感も満たされますしね。このタイプもお金というよりは自己満足や他者から認められるために残業しているタイプですね。

最後のとにかく仕事したい人もたまに見ます。仕事命の人。だから時間なんか関係なくてとにかく仕事したい。他は別にいい。お金もどうでもいい。とにかく仕事だっていう人です。この人もお金じゃないので残業規制とか関係ないってなります。てか普通に残業時間だけ考えると100時間なんか余裕で超えそうな人です。ほとんどサービス残業だと思いますけど。
こういう人はもうさっさと独立しちゃえばいいんじゃないの?という気もしますけど、それはそれでやりたくない仕事が増えるので向いていない気もしますね。

 

「残業多くてさぁ」は「俺昨日寝てないんだよね」と同じ

さて、残業好きのパターンはわかったとして、僕が常々感じていることは、残業は雇用者側・管理職側がさせていることも多いですが、労働者側が求めているということもあるということ。上記なんてのはまさに労働者側が実は求めているパターンです。

ただ、上記でいえば、4番目の仕事大好きパターンは除くと、「過度な残業はしたくない、けどそこそこの残業をしたい」と思ってます。なので全体としては過度な残業を取り除くというのはやはり労働者側の意見に沿っているのだろうと思います。

それは置いといて、上記パターンでいうと、3番目なんかはまさにそうなんですが、「俺、残業多くて大変なんだよ」っていう人、いますよね。で、書いたように若い人に多いイメージ。久々に会った人とか、サラリーマンやっている人に会うと、結構言われます。おそらく、特に他意もなく発言している人もいるとは思いますが、中には故意に発言している人もいるんです。その発言の裏にあるのが、「残業してまで頑張っている俺、かっこいい」って思想なんだなぁと感じてしまうんです。

残業という時間を消費することで自分がどれだけ頑張っているかをアピールする。

これって、根本的に間違っていて、そもそも「残業=頑張っている」という思考がおかしい。本来は仕事の中身で判断しないといけないのに仕事時間で把握してしまってます。でも、実際は仕事の中身を把握できてなくて、結果的に仕事時間で判断されることも多いですね。それゆえにこういう仕事時間=頑張りという図式ができてしまうんでしょう。

ところで、この「残業多くてさぁ」っていう発言、どこかで聞いたことあるなぁと僕は感じてました。どこやったっけ?と考えてたんですけど、ちょっと経ってから思い出しました。これ、修学旅行の時の「俺、昨日寝てないんだよね」と一緒だなぁと。

修学旅行ってテンション上がってるわけですよ。そんでその時になぜか寝てない自慢するんですよね。別に寝たらいいのに、と思うんですけど、「寝てない、ずっと起きてる俺、かっこいい」みたいな感情が働いちゃうんですよ、きっと。

この「残業多くてさぁ」と「俺寝てないんだよね」は同じなんだなぁと思っています。

本質とずれた勝負はやめましょう

で、今回で言いたかったことは何かというと「本質とずれた勝負はやめましょう」ということ。残業をちょっとたくさんしようが、それは仕事できるかどうかとは関係ないです。夜頑張って起きていようが、それで昼間寝てしまっていたら本末転倒です。

そんなところで勝負していても何も意味ないですよ。それを自慢してもこっちは「はい、そうですか」と受け流すしかないですし。ずれたところで勝負を続けたいなら別に続けてもらってもいいですけど、それを続けても虚しいだけになるので、さっさとやめた方がいいかなと思いますよ。

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