SEO対策として考えるプッシュ型とプル型アプローチ

ビジネス

皆さんは、プル型とプッシュ型営業はご存知でしょうか。いわゆる営業スタイルや販売戦略をさす時に使われる言葉です。簡単にまとめると以下のようになります。

  • プッシュ:売り手側が顧客へと直接的に売り込んでいく、営業スタイル
  • プル:顧客が能動的に消費行動を取るように、売り手側が仕掛けていく営業スタイル

イメージとしてはベクトルが売り手⇒顧客となっているのがプッシュ型、顧客⇒売り手となっているのがプル型となります。プッシュ型は飛び込みで営業にいったり、テレアポしたり、売り手側から顧客に売っていくスタイル。逆にプル型は広告やホームページなどを通じ、顧客側から購買してもらえるように、売り手側がしかけていくスタイルとなります。プッシュ・プルではなくて、プッシュアウトやプルインと呼ぶこともありますね。

SEOにおけるプルとプッシュ

で、このプルとプッシュをSEO対策に当てはめるとどうなるか、を今回考えてみたいと思います。

先に言っておきますけど、そもそもwebから注文を貰う、問い合わせを受けるということ自体がプル型なので、SEO対策をしてwebから問い合わせを貰うというのはまさにプル型の営業スタイルです。ふつうはSEO対策においてプル型とかプッシュ型とか言わないですし、勝手に僕が考えたやつなので、SEOにおけるプルとかプッシュとかを知ったふりして誰かに話さない方がいいですよ笑。

さて、その前提ではあるんですが、SEO対策にもプル型・プッシュ型アプローチというのもあると思うんですよ。というのも、SEOにおいても、売り手⇒顧客というアプローチと顧客⇒売り手というアプローチの2つのタイプが考えられるからです。

売り手⇒顧客へのアプローチ

SEO対策において売り手から顧客へのプッシュ型アプローチをまずは考えてみましょう。これは、『売り手側が「〇〇というワードで検索してほしい」と考えて、そのワードで上位に検索上位になるように対策を施すこと』となります。一般的にSEO対策といえばこれを指す、というアプローチです。

皆さんが、お花屋さんだとしてください。そこでお花のネットショップを行ったとして、どういうワードでお客さんが検索してくるかを考えます。例えば、「花 プレゼント」とか「花束 ギフト」とか。ちょっとずらしていくと、花という言葉を使わずに、「父の日 プレゼント」とかで検索してほしいと考えます。そこで、そのワードで検索上になるように施策をとるのが、このプッシュ型アプローチです。

このプッシュ型アプローチは、売り手側が「お客さんはこんな言葉で検索してくるだろうなぁ」とか「こんな言葉で検索する人はうちの花を買ってくれるだろう」というように、売り手側が顧客のことを考えて、ワードを決めていくやり方。あくまで、売り手側が必要なワードを想像して決める、というところがポイントです。

もっといえば、売り手側が顧客が望んでいるものを想像し、お客さんが望んでいるものを与える、というのはマーケティングそのものだと思うので、まさに一般的なSEO対策というのはマーケティングそのものだとも言えそうです。

くどいようですけど、上記は本来の意味ではプル型ですからね笑。

顧客⇒売り手へのアプローチ

さて、ではSEO対策におけるプッシュ型が上記通常言われるSEO対策だとして、プル型のアプローチはどうなるのでしょうか。先ほどは売り手⇒顧客へのアプローチだったのが、プル型アプローチは顧客⇒売り手のアプローチとなります。

どういうことかというと、売り手側が顧客が望むワードを想像して決める、のではなく、顧客が検索しているワードで検索上位を目指していく、というアプローチになります。ポイントは売り手側からではなく、顧客が実際に検索してきたワードを上位表示させていく形になります。

例えば、皆さんが花屋さんだとしてください。まずはプッシュ型のアプローチで「花 プレゼント」とか「花束 ギフト」とかで検索してほしいと思って検索してもらうわけです。

ところが、その中でこちらが想定していないワードが出てきてきました。例えば、「ギフト 2,000円」のようなワードで検索している人がいたわけです。しかも、その人が、自分の花屋のwebページの滞在時間も長く、複数ページ見て回ってくれている。となると、この「ギフト 2,000円」というワードは、売り手側では想像できなかったけど、実際は顧客が求めているワードという可能性が高くなってきます。

でもそのワードで検索しても自分の花屋のwebページの検索順位は低い。となると、この「ギフト 2,000円」というワードで検索上位にすれば、さらにこのワードで花を買ってくれる人が増えるのではないか、という考え方です。

つまり、実際に顧客が検索してきたワードが顧客が求めているニーズを見つけ出して、そこからそのワードの検索順位を上げていくというアプローチになります。このアプローチの良いところは、こちらが想像力を働かせなくても、顧客側からアプローチしてきてくれるので、実際に探している人がどんなワードで検索してくるかがすぐにわかります。

正攻法のプッシュ型のアプローチだと、顧客が求めているワードを想像しないといけないですが、これはワードはすぐにわかります。そのワードに対してSEO対策するので、必要なワードを想像する手間が省けるわけですね。

ただし、闇雲にどんなワードでもいいかといえばそういうわけではないです。滞在時間が長く、webページを周回してくれているワードが望ましいです。なぜなら、そのワードで検索してきた人が、実際に求めていた情報があったからこそ、滞在時間が長くなっているからです。逆にすぐに離脱してしまっているワードは、求めていなかったwebサイトだと思われているので、こちらは対策しない方がいいですね。

検索してきたワードと自社のサイトが一致しているのであれば、そのワードはもっと検索上位に上げる対策をすべき言葉となっているはずです。

プル型は実は対策しやすい

ふつう、SEO対策と言うと売り手から顧客へのプッシュ型アプローチを頭に思い浮かべます。これが王道ですし、基本だと思います。でも顧客から売り手へのプル型アプローチの良いところは、実は対策しやすいです。

なぜなら必要なワードがわかっているので、それに合わせてページ内を変更していけばいいからです。SEOって実はどんなワードが顧客が求めているワードなのかを探すのって難しいんです。売り手側が思っているワードが意外と顧客側のニーズと異なっている時もある。だからこそ、こちらから探しにいくのではなくて、顧客側が実際に検索しているワードから攻めていくのも有りなんですよね。

ただし、ある程度のPVがないと厳しい

ただ、このプル型にも欠点というか、使えない場合があって、ある程度のPV数がないと使えないんですよね。それなりに検索で流入してくる場合であれば大丈夫なんですけど、そもそも1日100PVにもいかない場合は、検索流入自体が少ない可能性が高いので、プル型は使えないです。なので、まずは王道のプッシュ型アプローチで攻めていくしかないですね。

ブログはプル型は有効

逆にこのプル型アプローチが発揮しやすいのはブログやブログ系サイトですね。こちらは書いていくと、ある程度流入が増えていくので、そこから分析して実は顧客が求めているワードを見つけていくと、いいかと思います。ブログの場合、顧客というより読者という表現の方が合っている気もしますが笑。

ブログ系の場合はある程度記事数が増えていけば、PV数も増えていくので、それを元にすれば対策も立てやすくなると思います。ただし、記事数が少ない場合はこの対策はきついですね。ちなみにこのブログではプル型できるほどの記事数もPV数もないので笑、この対策はもう少し後になってからですね。

まとめ

というわけで、SEOもプル型アプローチとプッシュ型アプローチの2つがあるという話でした。どちらが優れているというわけではなくて、2方向から対策できる、ということなので、どちらも取り入れながら対策していくと良いでしょう。まずは王道のプッシュ型から攻めていって、ある程度流入増えてきたらプル型も考えてみるという流れでいくといいですね。

最後に、くどいようですが、そもそもSEO対策なんてのはプル型営業の最たるものなので、これをプッシュ・プルって分けるのは一般的ではないですよ、というのを今一度付け加えておきます。

 

 

 

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